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  • 創業から戦火、復興、成⻑の1980年まで
  • 米国へ工場進出、80年代の海外戦略
  • フィリピン、中国に生産拠点
  • 経営近代化へ社内制度改⾰
  • 2024年⼀創業100周年を⾒据えて
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回すのはキミだ。

中西金属工業株式会社

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大連、無錫、仏山と中国進出

米国での経験が海外展開の自信に

  わが社の海外展開を振り返ると、1980年代の米国への工場進出には、現地生産を始めた日本メーカーからの矢の催促があった。ベアリング業界でいえば、プラザ合意後の急激な円高とダンピング提訴問題があり、ほとんど尻に火のついた各社から手を引っ張られる格好だった。そんな過程で米国の老舗、ティムケン社との付き合いも始まり、グローバル展開への礎となった。

  アジアで初めてとなるフィリピンでの生産活動が軌道に乗ったところで、次はいよいよ中国大陸への進出計画が具体化した。まず2003(平成15)年にサッシ用戸車などを手がける特機事業部が大連に現地法人を設立、2005(平成17)年にはリテーナー部門が無錫に、コンベア部門が仏山にそれぞれ生産拠点を設けた。

 

特機の大連、間借りでスタート

  まず、中国東北部の大連工場から見てみよう。立ち上げチームは住友金属工業から途中入社の牧野容正・元取締役と宮口憲三・特機事業部技術部長の2人で、中西豊顧問ら数人が応援部隊として大連通いをした。当時、中西化工にいた宮口は2003(平成15)年6月に現地入りし、工場サイトを選定して9月に「NKCMANUFACTURING DALIAN CO., LTD.」(NDC)を設立、2004(平成16)年1月に従業員18人で操業にこぎつけた。

  工場は大連市開発区の中小工業団地の一角にあり、大連市街地から東に車で約30分のところ。2階建て工場棟の2階部分(床面積800㎡)を借り、中西化工から生産ラインを1セット移して、戸車の生産を始めた。その後、窓用ステー、雨戸錠、網戸戸車など徐々に生産品目を増やしている。

  2006(平成18)年夏、同じ団地内で空きになった工場棟(2000㎡)に借り替えて移転した。この団地には電機、機械を中心に10社余りの日本企業が進出しており、日系社会の密度は高い。かつて日本が満州を侵略し植民地支配していたという歴史をひきずってはいるが、治安を含め対日感情はさほど悪くはないし、勤め先として日本企業は人気が高い――というのが、まる8年大連に駐在した宮口の感想である。

 

労務管理は“郷に入っては郷に従え”

  大連工場の立ち上げには、当時、人事グループ長だった中西豊が、現地採用、就業規則づくりなどに携わっている。フィリピン・セブ島に続く仕事だったが、勝手はかなり違っていたようだ。

  製造部長として最初に採用した男性は日本語検定1級で、ばりばりに日本語がうまかった。幹部社員の採用にあたって、彼から適切な助言をもらうと同時に、「郷に入っては郷に従え。あまり無理しないほうがいい」と柔軟に対応した。

  フィリピンや大連進出で労務管理を担当してきた中西豊の回想は――海外へはまず営業ベースで進出というケースが多いが、現地での法律や習慣はその国によってそれぞれ違う。労務管理をおろそかにすると、進むものも進まない。従業員が納得できる労務管理があって初めて工場が操業でき、営業部隊が働ける。大連での印象は、緑の少ない禿山と冬の猛烈な寒さ。“アカシアの大連”のイメージとはかなり落差があった。

工業団地の行事に参加するNDC

工業団地の行事に参加するNDC

 

軸受の無錫

  2005(平成17)年、中国・無錫への工場進出プロジェクトのリーダーは、森山悦郎取締役だった。その前年の2004(平成16)年に日本生命保険西日本代理店部長からわが社に移籍した。取締役軸受事業部企画部長という肩書で第2の人生のスタートを切った森山は、軸受の若手社員3人とともに場所の選定から当局への申請書類づくり、従業員の採用、賃金の取り決めなど、多岐にわたる生産拠点づくりの業務にあたった。

  最終的には、江蘇州南部の無錫市の工業団地に3000㎡の用地を確保し、「NKC MANUFACTURING WUXI CORPORATION」(NWC)を設立、工場で生産が始まった。リテーナーの1つであるテーパーの生産から自動車用エア・バッグの金属カバー、インフレーターの生産に切り替えるなど柔軟な対応で従業員約40人でスタートした無錫工場は軌道に乗った。

NWC勢揃い(2010)年

NWC勢揃い(2010)年

 

コンベアの仏山、自動車市場ねらう

  同じ2005(平成17)年、中国・広東省仏山市に「NKC CONVEYORS FOSHAN CO.,LTD.」(NFC)を設立、輸送機事業部の中国での生産拠点ができた。コンベアの設計、製造、販売、据え付けなどを受け持ち、中国に進出している日本の自動車メーカーをターゲットにしている。工場は広州市の西側に位置し、広州空港から車で1時間のところにある。南海区と呼ばれる工業団地には、日本の自動車部品メーカーが集中立地している。地理的には亜熱帯に属し、真冬でも気温15度前後の日が多く温暖な気候。

  仏山工場のスタート時、総経理として経営全般に携わった元輸送機事業部・中西正の現地レポート(社内報)によると、成長著しい中国自動車産業に、コンベア製作で一翼を担いたい、という熱気が伝わってくる。

  中西一雄社長は2006(平成18)年の年頭所感で、中国への工場進出に触れ、さらに「海外生産拠点の拡大と拡充を図る必要がある」と述べている。

NFC 初期メンバー

NFC 初期メンバー